箪笥のひきだし

株式会社TAN-SU代表。コンテンツプロデューサー。畑楽人。地域や産地のPR戦略やメディア企画、情報開発、コンテンツ制作、商品開発など多数プロデュース。オンラインショップ『おちゃのま商店』の運営。高知県日高村オムライス大使。野菜づくりはルーティーンワーク。

社会活動レーベルをスタートした訳は、個の時代で生き抜くため。

2021年1月11日(祝月)、早朝。
正確には1時頃から書いているので、事前収録的なブログですね。

今年はコロナの影響で成人式が中止の地域も多かったと思うんですが、逆に街中で晴れ着姿の女の子たちが普通にランチしたり友達と買い物する姿を見て、いつもと景色が違って見えてとっても新鮮な感じがしました。自分の娘は2歳なんで、おじさん的には娘が成人するまでの18年間、ちゃんと生きなければと身が引き締まる思いですね。世のお父さん、お母さん、ご苦労様でした。そしておめでとうございます!


さて、僕は昨年末から社会発動レーベル「OJISAN  design」をスタートしました。社会活動って何だろうって思うかもしれませんが、特に定義的なものはないのですが、ざっくりと一人の人間として(社会の一員として)、等身大のおじさんとして社会に貢献していく活動です。そもそも生きているだけで社会活動しているので定義化する必要もないのですが、僕の場合はこれまでいろんな経験をさせてもらったことに感謝をしながら、これからは社会のためにできることをあれやこれやと考えてみようという決意表明みたいな感じでしょうかね。

組織の時代から、個の時代へ。
仕事をもらうのでなく、仕事を生み出す力を養う。

僕らのような小さな会社ではスタッフ一人一人の役割や存在が非常に大きいウエイトを占めていて、一人が離脱してしまうとプロジェクトの進行や運営が滞るなんてこともあります。組織ではありますがプランナーやクリエーター個々の能力や経験が様々なプロジェクトを支えています。世の中の個人経営の方々は自分の身体一つで勝負しているので、状況は同じだと思いますが。

そんな中でコロナです。状況は一変しましたが、うちの会社は仕事のリスク分散をしていたので、メディアプロモーションでテレビのロケやイベント企画ができなくなった時に、デザインや広告制作、映像制作、ブランディングのサポートなど技術提供やコンサル的な非対面型サポートのウエイトが膨らんだおかげで、コロナ禍でも会社を運営できました。同時に中長期的な取り組みのライセンス事業も進めてきました。

決してコロナの影響を受けなかったのではなく、明らかに影響はあったわけですが、複数の事業にリスク分散していたおかげで別の仕事でカバーできたわけです。こうした当たり前の日常がいつ奪われるかわからない時代に、組織よりも個々の力を育てなければという思いが強くなりました。


この一年で感じたこと、
それは組織に依存した生き方をしていては小規模事業者に未来はないということ。

 

僕は会社の経営をしているわけですが、これまでは会社をどうやって成長させるか、どうやって守っていくかという組織論で経営をしてきました。でもコロナという得体の知れないウイルスが蔓延して、当たり前の日常が失われた時に、みんなが命について考え、人生について考えたと思います。僕も考えました。会社を守ることも大切なんですが、豊かな人生を歩む方がもっと大切なんではないか?僕だけではなく、家族、スタッフ、みんなが豊かな人生を送るにはどうしたらいいかと考えた時に、組織への依存を捨ててみようと思いました。

組織主体の良さも強さももちろん理解しているのですが、TAN-SUという会社は一人一人が異なる才能や技術を持ったクリエーターの集まりです。いわばチームのようなもので、野球やサッカーなどスポーツのように個々の技術がなければチーム力も上がりません。なのでまずは一人一人が技術や価値を高める努力をすることが重要だと考えました。先述したように、小さな組織は一人一人の役割や存在が大きいからです。

僕自身の人生を豊かにする過程の一つに、たまたま会社経営というものがあるとすれば、組織というものや今の仕事や現状に捉われることもなく、人生を仕事と思えるのではないかと考えました。大手企業と違って小さな会社は組織論で会社を運営すると、組織を作り上げてパフォーマンスを発揮するまでに時間とコストがかかります。それよりも個々の価値や魅力を育ていく方が新しいサービスやネットワークが生まれやすいのではないか!?という仮説を立てて実験をスタートしました。僕個人の下に、会社経営、組織作りを組み込んだわけです。なので、野菜作りも会社経営も子育ても同一線上あることで、全ての出来事や出会いが循環しながら仕事に変わるというわけです。もしかしたら、ある時にガラッと事業内容が変わってしまうかもしれませんが。

意識が変わると目標が変わる。
誰かの役に立つアイデを生み出す!

 

僕の人生の目標は家族とできるだけ長い時間を共に生きる!ですが、それとは別に、何が幸せか?と問われたら、「誰かの役に立つこと」と答えます。会社を大きくしようとか、自分自身が億万長者になろうとか考えてはいませんし、最低限の生活を守れればいいなと思っています。ただし、会社として収益を上げなくて良いなんてことは思っていません。社会に受け入れられる作品や商品やサービスを生み出すことで誰かを幸せにできるのであればそれはビジネスです。ただし、重要なのはお金をどう使うか?です。コロナ自粛中にスタッフとも幾度となくミーティングを重ねてきたことは、困っている人のサポートになるようなアイデアを生み出そうということ。一つの形として実践したのは、リベットボタンの「あそびを届ける活動」です。コロナ自粛期間中、毎日の子供の遊びを考える時間の無いパパママ、保育士さんや福祉関係の方々に工作や音楽の遊び動画を届けてきました。このようにスタッフ一人一人が社会活動を行うことによって、人と人とのつながりを生み出すことが重要だと思っています。

そんな中で社会活動レーベル「OJISAN  design」もスタートしました。46歳の等身大のおじさんを実験台にして、子育て、会社、野菜作りを失敗も成功も含めて記録していく活動です。お金を生むもの、生まないもの両方含めてプロセスが価値だと考えており、価値に札をつけておきたくてレーベルというスタンスを取りました。これからの時代、仕事をもらうのではなく、生み出せる会社しか残らないだろうし、結果的にそれが企業価値にもつながるんだと思います。おじさんの活動を笑うもよし、多少ヒントになるでもよし、無味無臭でもよし、素通りでもよし。でも僕は考えることや実験することは止めませんし、小さなことをコツコツと継続していきます。

個の時代を生き抜くための機動力をアップする作業って感じですかね。
では、全国のおじさん方、みんなで一緒に頑張りましょう!

 

追記

Eテレの「にほんごであそぼ」の太陽役(美輪明宏サン)こと “みわサン“が大好きです。
世の中、駄洒落で出来ている・・・

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にほんごであそぼ、をリスペクトして。




山口やすゆき
OJISAN design