箪笥のひきだし

株式会社TAN-SU代表。コンテンツプロデューサー。畑楽人。地域や産地のPR戦略やメディア企画、情報開発、コンテンツ制作、商品開発など多数プロデュース。オンラインショップ『おちゃのま商店』の運営。高知県日高村オムライス大使。野菜づくりはルーティーンワーク。

豆ちゃん新刊「まいにち豆腐レシピ」完読。豆腐のような漢になりたい!

2021年1月22日(金)、早朝。
今日はいつもより早起きで深夜1時起きw。馬鹿かお前は!って自分に突っ込んでみる。
俺は漁師か、朝の番組スタッフか。と思うこともあるけど、去年の夏から子供の寝る時間と畑作業に合わせて生活スタイルと変えたことがきっかけで、そのまま今に至っている感じです。さすがに冬場は早朝の畑作業は寒くて作業できないし、土が凍っているので収穫も厳しいので日が昇って暖かくなってきた昼前に行って作業しています。今は朝っぱらの誰も起きてこない時間に、ゆっくり書き物したり、本を読んだり、調べ物したり、仕事の企画を考えたりしています。この時間が心地よく感じます。

 

そんな早朝。今日は豆腐マイスターの豆ちゃん(工藤詩織ちゃん)の新刊「まいにち豆腐レシピ」をようやく完読!細部まで読んで改めて素晴らしいお豆腐本だなと感じた次第。と言うよりも、お豆腐本でこんなに面白くなるんだ!!って感じに驚いている。いや〜面白かった。

 

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まいにち豆腐レシピ(工藤詩織・著/牛尾理恵・レシピ)

※ おちゃのま商店でも通販スタートしました。

ochanoma.shop
お豆腐ってなんなの?ってところから、豆腐の歴史、お豆腐の種類、地域ごとのお豆腐の種類、製法、家庭での楽しみ方や作り方、大豆の種類、時代ごとのお豆腐と庶民の生活、美味しい食し方、豆ちゃんの取材コラムまでの丸っとお豆腐の世界が楽しめる1冊。

著者の“あとがき“から伝わってきたことは、この本は一般読者のためでもありますが、お豆腐屋さんのために書かれた本であり、お豆腐屋さんが脈々と培ってきたお豆腐文化そのものを残すための本として、心を込めて丁寧に作られた本なんだと感じます。


僕は大学時代に商業の授業があり、そこから日本の産業の歴史が好きになったんですが、お豆腐も一つの産業文化としての価値が色濃く残っていて、豆腐が普及した背景や時代ごとの庶民との関わりなど興味深かった。江戸時代にベスタセラーとなった「豆腐百珍」というお豆腐の本があるようですが、この本は「豆腐百珍」の進化版ですね(豆腐百珍を読んだことないけどw)


豆腐百珍

豆腐百珍 江戸の豆腐料理本

 

豆腐百珍をアレンジしたりリスペクトした本は多数発行されているんですが、花福こざるさんのコミックエッセイ本も面白い。

www.amazon.co.jp

「まいにち豆腐レシピ」の中で意外にびっくりしたのが、豆腐を作る時に凝固剤として使われる「にがり」が一般化(定着)したのは、意外にも平成に入ってからというのが驚いた。にがり(塩化マグネシウム)、とは海水から塩をとった後に残る液体です。この塩(金属イオン)によってタンパク質が固まるんですね。などなど、詳しくは読んでみてください。

僕はがんも(がんもどき)が好きなんです。
お肉とか動物性の素材のかわりにお豆腐を使った料理が「もどき料理」ですが、いわゆる精進料理ですよね。「がんもどき」の名前の由来も諸説あって、の肉に味を似せて作ったから、鳥類の肉のすり身を丸めた料理「丸(がん)」に似せて作ったからとか、この辺りも興味深いですね。

豆腐百珍では“がんもどき“を飛竜頭(ひりゅうず、ひりうず、ひろうす、ひりょうず)と記載されているそうですが、語源はポルトガルのフィリョーズ(filhós、小麦粉と卵を混ぜ合わせて油で揚げたお菓子)であるといわれているそうです。おもろ〜。

Wikipedia情報(がんもどき)

ja.wikipedia.org

 

豆腐百珍では「あらかね豆腐」として紹介されている「しじみもどき」。豆ちゃんの本にも載っていたし、ラジオでも言っていたので、実際に作ってみたらめちゃウマでした。木綿豆腐を鍋の上で砕いて、ごま油と醤油とお酒少々混ぜで中火で炒るんですが、最後は粉山椒とネギを振りかけれ食べたんですが、これまた最高!しじみのような歯応えもあって超ウマ!!しじみ料理を出すお店はセットで「しじみもどき」も出して欲しい。

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見た目が悪いけど、美味しかった「しじみもどき」


メンタリストDaiGoさんのYouTubeでも、朝タンパク質を取ると、昼や夜に糖分や炭水化物への欲求が減るっていう研究結果もあると言っていたので、お豆腐を朝に食べることは理にかなっているんだなぁ。木綿の方がタンパク質多めってことなんですが、僕は冷奴は絹派ですね。

メンタリスト同士でババ抜きするとこうなります【史上初の心理戦】


丸一日ムダになる【朝やってはいけない】ワースト5

 

まぁ、こんな風に朝の時間を過ごしてみるのも悪くないだろう!!byぺこぱ、って話でした。荻原井泉水・著「豆腐」の一節のような、欲がない無我の境地でありながら、煮ても焼いても汁にしても・・・どんな場所でも誰とでも馴染んでしまう、自由で自然体で存在感のある豆腐のような漢になりたい!と思う早朝でした。

今日は畑作業。張り切って行きましょう!



山口やすゆき